出走馬勝ち上がり時評価
【評価基準】
A:重賞級 B:OP級 C:高確率で期間内+1勝が狙える
D:期間内+1勝が狙える E:期間内+1勝は厳しい
馬名 | 該当レース | 評価 |
スカイキャンバス | 06/10 新馬戦 (函館芝1000m) | C |
バスターコール | 06/04 新馬戦 (東京芝1400m) | C |
ロータスワンド | 06/11 新馬戦 (函館芝1200m) | D |
アガシ | 07/02 未勝利 (函館芝1200m) | E |
クールベイビー | 06/25 新馬戦 (函館芝1200m) | E |
コルルディ | 06/17 新馬戦 (函館芝1200m) | E |
タヤスロンドン | 06/24 新馬戦 (函館芝1200m) | E |
チークタイム | 06/24 新馬戦 (阪神芝1200m) | E |
ナナオ | 07/01 未勝利 (函館芝1200m) | E |
ベルパッション | 06/18 新馬戦 (函館芝1200m) | E |
ルージュレベッカ | 07/01 新馬戦 (函館芝1200m) | E |
レガテアドール | 06/24 未勝利 (函館芝1200m) | E |
※2歳芝新馬戦・未勝利戦のみ
考察
例年さほどメンバーレベルの高くない函館2歳戦だが、今年に関して例年以上にレベルの低さを感じるのは私だけだろうか。過去10年の函館2歳S以前に施行された函館芝1200m2歳戦(良馬場限定)平均勝ち時計は以下の通り。馬場差や展開があるため勝ち時計だけで判断するのはナンセンスだが、現状受けていた印象を裏付ける数字となったことには違いない。例年前走同条件(函館芝1200m)からの出走馬が上位を独占しており、今年も出走馬の多くはそれに該当するが、そこに信用できる面子がいないことは予め断っておきたい。前走ダート組は2頭とも芝替わりでパフォーマンスを上げる配合には思えない。よって重い印を打つ馬は自ずと絞られる。
開催年 | 平均勝ち時計 | 一番時計 (勝ち馬) |
2016 | 1:10.1 | 1:09.4 (モンドキャンノ) |
2018 | 1:10.2 | 1:09.4 (ナンヨーイザヨイ) |
2021 | 1:10.2 | 1:09.3 (ナムラリコリス) |
2019 | 1:10.3 | 1:09.9 (ケープコッド) |
2020 | 1:10.3 | 1:08.7 (モンファボリ) |
2017 | 1:10.4 | 1:09.4 (カシアス) |
2014 | 1:10.6 | 1:09.5 (マイネルエスパス) |
2022 | 1:10.6 | 1:09.5 (クリダーム) |
2023 | 1:10.7 | 1:09.3 (ドナベティ) |
2015 | 1:11.0 | 1:10.2 (メジェルダ) |
函館芝1200m2歳戦(良馬場限定)平均勝ち時計ランキング(過去10年)
◎①スカイキャンバスは、前走函館芝1000mを稍重馬場ながら同条件歴代4位タイの好時計0:57.5で2馬身半差完勝。C評価を与えた。父ファインニードルはクルゼイロドスル(L-ジュニアC)やウメムスビ(OP-カンナS)など、小粒ながら早期から動けるスプリンター・マイラー種牡馬として存在感を示している。本馬は父の主たる配合であるSharpen Up5×4・Persian Maid(7×8)×7を継続し、Mixed Marriage(7×8)×6・Persian Maid(8×8×9)×7。遠縁にメイショウサムソンがいる程度とブラックタイプは薄いが、母アポロフィオリーナはJRA3勝の上級スプリンターであり、父のスピードと持続力を阻害しない配合となっている。2歳戦に於いて距離延長は割り引くのがセオリーだが、この面子なら能力でどうにでもなるだろう。
〇⑥バスターコールは、前走東京芝1400mを同時期同条件歴代4位の好時計1:22.3で勝利。C評価を与えた。とはいえコレは46.3-36.0の暴走ペースによる産物であり、勝ち時計を額面通り評価しない方が良いだろう。母デグラーティアはG3-小倉2歳Sを制した早熟スプリンターで、ボールライトニング(G2-京王杯2歳S)の半姉。本馬はドミナートゥス(L-福島民報杯 2着)の全弟だが、母系譲りの前向きさを強く受け継いでおり、適性距離はマイル以下。この手のタイプはあまり好きではないのだが、距離短縮有利という2歳戦のセオリーに従えば当然上位評価を与える必要がある。
最終予想印
なお、基本的に筆者の買い目は◎の単勝若しくは複勝一点である。
◎①スカイキャンバス
〇⑥バスターコール
回顧
終日雨の重馬場開催。芝競走は午前中こそ2Rとも内先行で決まったが、午後の勝ち馬はいずれも外差し。開催最終週も相まって内荒れ馬場での開催となった。34.7-37.0のスロー。勝ち時計1:11.7は、ただでさえ遅い今年の同条件でもワースト3位。馬場を考えても前半3F34.7を速いとは言えず、全馬等しく上がりの脚が無くなっていた感。「ズブズブの前残り競馬」という謎評価が妥当。
勝ち馬ゼルトザームは好位外目追走から直線更に外に持ち出し、1頭だけ力強く伸びて優勝。薔薇一族出身で、母ローズバドはローズキングダム(G1-ジャパンC 他)の全妹。ヘニーヒューズ産駒のダート勝ち上がりで芝適性は見込めないと決めつけてしまった点は反省しなければならない。とはいえ今後芝路線で戦えるパフォーマンスとも思えず、今回は展開・馬場の助けが大きかったと判断したい。
◎スカイキャンバスは1枠1番からハナを切り、粘り込みを謀るも最後は脚が上がって3着。馬場を考えれば、終始内を回ってよく粘ったと言ってもよい。今回は函館で新馬戦を勝った後、一度美浦に戻してからの再輸送であり、馬体面での上積みが無かった。能力が無い訳ではなさそうなので、成長を待つ。
〇バスターコールは見せ場無しの6着。道悪を考慮すれば新馬戦よりもかなり速いペースを追走したことになり、その結果がコレなのでやはりスプリンターではない。距離延長で見直し必要も、能力の絶対値は決して高くない。
その他出走メンバーについても特に見所なし。馬場やその他の事象により全開のパフォーマンスを発揮できなかった馬が多いのは間違いないが、考察段階で暗に述べた通り前提として能力の足りない馬が殆ど。余程の成長が見られない限り、今後重い印を打つ必要はない。