【2024年度2歳勝ち上がり診断】評価A該当馬を考える【06/08~06/09】

2歳芝新馬戦・未勝利戦の優勝馬について、パフォーマンスと血統から将来性を独断と偏見で評価評価A(重賞級)該当馬について、レース内容と血統を考察する。

※特に断りのない限り、データ・画像はTARGET frontier JVより引用。

※掲載順は時系列による。

クロワデュノール

06/09 新馬戦(東京芝1800m/良) 1:46.7

13.1-11.412.412.511.911.511.311.111.5

 49.4-45.4のスロー。好スタート好ダッシュから控えて外目番手追走。直線入口で完全に後続を突き放し、アルレッキーノ(2着)とのマッチレースに持ち込むと、ラスト1Fで競り落とし更に一伸び。2馬身1/2差で勝利した。走破時計1:46.7は2歳新馬・未勝利芝1800mに於いてジェラルディーナに次ぐ歴代10位の記録。新馬戦に限れば昨年のカンティアーモに次ぐ歴代2位で、6月開催に限れば当然歴代最速となる。走破時計も然ることながら、圧倒的に優秀なのが後半ラップ。レース上がり4F45.4は2歳芝1800mの指標(4F46.0以下)を優にクリア。レース上がり5F57.3は2歳芝1800mに於いて、ジオグリフの新馬戦と並ぶ歴代最速タイの記録となる。「切れ味勝負では分が悪い」という鞍上北村友の早仕掛けに応え、11.5-11.3-11.1-11.5と終い4F全て11秒前半でまとめた持続する末脚は特筆モノ。

【参考】2歳新馬・未勝利芝1800m走破時計ランキング (1986年以降)

(赤字:期間内重賞勝利 青字:期間内OP勝利相当)

【参考】2歳芝1800mレース上がり5Fランキング (1986年以降)

(赤字:期間内重賞勝利 青字:期間内OP勝利相当)

 母ライジングクロスはG2-パークヒルSなど英5勝、英オークス2着・愛オークス3着などの本格派中長距離馬。本馬はアースライズ(G3-フラワーC 2着 他)の半弟にあたる。ニアリーHalo血脈最先鋒のSir Ivorクロスでスピードを補強した上に、HornbeamWorden(≒Le Fabuleux)などで重厚さを増幅する形は、イクイノックスと共通するキタサンブラック黄金配合。ただし、母父に北米軽快マイラーのキングヘイローを差し込んだイクイノックスと比べると、母父が欧州パワーマイラーCape Crossの本馬は重厚感が強調されている印象を受ける。Green Desert~Danzig的なトモは発現しているが決して早熟性の強い配合ではなく、まだまだ成長の余地は充分。そんな中、この時期の新馬戦でこれだけのパフォーマンスを出してくるのだから、これはG1馬の器だと言い切りたい。セレクトセールやキャロットに回った兄姉はなんともな成績に終わったが、オーナーズ募集の前述アースライズとサンデーR募集の本馬がキッチリ結果を出してくる辺り、ノーザンファームの目利きには脱帽である。

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