2024年05月24日、シルクHC2024年度募集馬リストが公開された。現時点で判明している情報から、気になる血統を持つ馬についてサラっと触れておく。参考程度に。
【06/28】募集馬番号・所属厩舎・募集総額追記。
【07/25】各馬の馬体・動きを含め雑感更新。68.トレジャーステイトの23追記。
【07/28】59.バラーディストの23追記。
04.イストワールファムの23
父:キタサンブラック 母父:ローエングリン
生年月日:2023年03月18日 生産:ノーザンファーム
所属厩舎:奥村武(美浦) 募集総額:6,000万円(一口120,000円)
測尺:体高151.5㎝/胸囲168.0㎝/管囲20.3㎝/馬体重370㎏
雑感:二代母ヒストリックレディはハープスター(JRA賞最優秀3歳牝馬)の半姉。母イストワールファムはJRA4勝。「キタサンブラック×母Specialクロス」はジャスティンスカイと共通。Haloクロス・Nureyev(≒Sadler’s Wells=Fairy King)・トニービン・Worden(≒Le Fabuleux)など配合構成はイクイノックスとも共通し、スピードを補強し底力を増幅する高打点の配合。動き自体は悪くないが、サイズ感に乏しく、立ち写真などから兄達同様気性面の難しさを抱えていそうな点が悩ましい。芝中距離。
09.アーモンドアイの23
父:モーリス 母父:ロードカナロア
生年月日:2023年01月15日 生産:ノーザンファーム
所属厩舎:国枝栄(美浦) 募集総額:20,000万円(一口400,000円)
測尺:体高157.5㎝/胸囲184.0㎝/管囲20.8㎝/馬体重491㎏
雑感:二代母フサイチパンドラはJpn1-エリザベス女王杯など重賞2勝。母アーモンドアイはG1-ジャパンCなどG1競走9勝含む重賞10勝のJRA賞年度代表馬・最優秀3歳牝馬・最優秀古牝馬。母はTry My Best≒ロッタレース5×2で繁殖としても期待大。「モーリス×キングカメハメハ」はノッキングポイントと共通。父母ともにLa Troienne血脈の主張が非常に強く、Sadler’s Wells≒Nureyev4×(6×4)の累進でより重厚に。大柄だが崩れは無く、もっさり感は強いが可動域は広い。父母の良さを確かに継いでいる印象を受ける。芝マイル~中距離。
11.ミスベジルの23
父:キズナ 母父:Medaglia d’Oro
生年月日:2023年04月28日 生産:ノーザンファーム
所属厩舎:木村哲也(美浦) 募集総額:8,000万円(一口160,000円)
測尺:体高153.5㎝/胸囲165.5㎝/管囲20.8㎝/馬体重420㎏
50.マンビアの23
父:キタサンブラック 母父:Aldebaran
生年月日:2023年03月28日 生産:ノーザンファーム
所属厩舎:斉藤崇(栗東) 募集総額:7,000万円(一口140,000円)
測尺:体高156.0㎝/胸囲171.5㎝/管囲20.2㎝/馬体重416㎏
雑感:母マンビアはG3-カルヴァドス賞など仏4勝。繁殖としても優秀で、産駒のJRA出走勝馬率は100.0%(7/7)、内5頭が2勝以上を挙げている。「キタサンブラック×Sir Ivor×Nureyev」はイクイノックスと共通。父はコルトサイアーなので、全姉ミッキーハーモニー(現OPクラス)を超える活躍まで期待できる。脚長でしなやかな体質だが、フレームに対して筋肉量が追い付いていない、いかにもこの時期の父産駒らしいタイプ。芝中~長距離。
53.プリモシーンの23
父:ロードカナロア 母父:ディープインパクト
生年月日:2023年02月18日 生産:ノーザンファーム
所属厩舎:中内田充正(栗東) 募集総額:6,000万円(一口120,000円)
測尺:体高152.0㎝/胸囲172.0㎝/管囲19.5㎝/馬体重414㎏
雑感:二代母モシーンはG1-VRCオークスなどG1競走4勝含む重賞6勝。母プリモシーンはG3-フェアリーSなど重賞3勝。「ロードカナロア×ディープインパクト×Danzig」はファンタジスト=ボンボヤージ=アスクワンタイムなどと共通し、しなやかさに振れ過ぎる父・母父の組み合わせを頑健パワーで締める好配合。カナロア牝駒G1馬に共通するNureyev直接クロスやStorm Cat≒Royal Academy3×5など、配合的仕掛け満載。現状サイズは物足りないものの、Danehill尻の主張は少なからず感じられるので、これからの成長に期待。芝マイル。
59.バラーディストの23
父:サートゥルナーリア 母父:ハーツクライ
生年月日:2023年02月28日 生産:ノーザンファーム
所属厩舎:吉岡辰弥(栗東) 募集総額:4,500万円(一口90,000円)
測尺:体高156.5㎝/胸囲176.0㎝/管囲20.1㎝/馬体重442㎏
雑感:二代母バラダセールはG1-亜1000ギニー・G1-亜オークスなど重賞3勝の亜最優秀3歳牝馬で、Le Blues(G1-亜2000ギニー)の半姉。母バラーディストはJRA3勝で、サトノフラッグ(G2-弥生賞 他)・サトノレイナス(G1-桜花賞 2着 他)の半姉。「サートゥルナーリア×ハーツクライ」はその父ロードカナロアのニックスを再現する注目の配合で、既に1頭が新馬勝ち。NDクロスのキツい父と異系血脈の強い母との配合で「緊張→緩和」のリズムも良い。初仔ながらサイズもしっかりとしており、父産駒らしく体質の良さが目立つ一頭。1,2勝を計算できる堅実さで言えば本馬が一番か。芝中距離。
68.トレジャーステイトの23
父:インディチャンプ 母父:Oasis Dream
生年月日:2023年01月30日 生産:ノーザンファーム
所属厩舎:奥村豊(栗東) 募集総額:3,500万円(一口70,000円)
測尺:体高149.0㎝/胸囲177.0㎝/管囲20.0㎝/馬体重460㎏
雑感:母トレジャーステイトはJRA3勝で、Approve(G2-ノーフォークS 他)の全妹。本馬はピースオブエイト(G3-毎日杯 他)の半妹にあたる。新種牡馬インディチャンプは掴みどころが難しいが、自身が五代アウトブリードであるため、クロスのうるさい母との相性は悪くないだろう。Dronic≒Busted5×6やNureyev≒Sadler’s Wells6×3といった妙味あるニアリークロスを抱える点も面白い。太い頸差し・低重心の体型・回転の速いフットワークは父似。字面通り硬質だが、Halo≒Sir Ivor≒Droneの影響か、鈍重さを感じない点が好印象。早生まれで現状の完成度が高く、早期デビューから世代限定重賞を狙えそう。芝短距離~マイル。