秋華賞回顧2022

予想は以下記事参照。

桜花賞◎ナミュール、優駿牝馬◎スターズオンアース、紫苑S◎スタニングローズ、ローズS◎アートハウス

牝馬三冠最終戦に繋がる大レースに於いては、然るべきタイミングで然るべき馬に本命を打つことができたつもり、彼女たちの強みと弱みをそれぞれ把握してきたつもりです

優駿牝馬前日のツイート通りアートハウス本命の予定から、方向転換を余儀なくされたのが木曜14時、逃げ馬2頭が抽選を通った段階で『スローからのよーいドン』の線が消失し、『シン・Haloの怪物』のタイトルでほぼ完成していた記事は泣く泣く手放すことになりました

レースはブライトオンベイスが引っ張るも、先行各馬は案外落ち着き1000m通過は59.7、ラスト4Fは11.8-11.5-11.5-11.8とこちらは想定通り、下りから始まるロングスパートの持続戦に

アートハウスはやはりこの流れになると苦しく、地力の高さで粘りましたが最後はメモリーレゾンにも差されて5着、結果として今日の競馬は上位人気3頭、優駿牝馬のワンツースリーが抜けていた

薔薇牝系はアベレージは抜群に高いですが、これまでG1を制したのはローズキングダムのみ、 Mill Reef的なナタ斬れはディープインパクト産駒全盛期の『スローからのよーいドン』では分が悪く、大一番で決め手に欠ける競馬を強いられてきました

ところが現3歳世代は何故か牡馬も牝馬も一線級のカミソリホース不在、次世代への過渡期にあたる今日という最大のチャンスに至るまで、『キングカメハメハ×薔薇牝系』の黄金バットを振り回し続けた結果、スタニングローズという会心の一撃を放つことができた訳で、これも一つの『配合の勝利』なんだと思います

「紫苑Sは小回りなので本番につながりやすい」と予想にも書きましたが、坂井瑠星は完全に次走を見据えた先行持続戦の競馬で紫苑Sを制覇、今日も予行演習通りに外目4,5番手をキープして3,4角からジワリと進出、完璧な立ち回りで薔薇牝系のHyperionを振り絞っての勝利ですから、人馬ともに称えたい

ナミュールはこの世代では明らかに頭一つ抜きん出たマイラーで、そんな天才少女が春先抱えていた最大の課題は450㎏にも満たない軽量ボディの維持、+20㎏で出てきた今回のパドックは素人目にも分かるほど明らかにデキが良く見えました

ただし爆発力を余すことなく発揮する上でやっぱり内回り2000mは合わず、今日の流れでは距離ロス覚悟で大外をぶん回す競馬しか選択肢がなかった訳で、それで2着なのだから間違いなく強かった

スターズオンアースはスタートで4枠2頭の煽りを受け最後方からの競馬、道中はエリカヴィータ福永とプレサージュリフト戸崎に閉じ込められ、ほぼ為す術なく最後方のまま直線へ

絶望的な状況の中、二冠牝馬の意地を見せる上がり最速33.5の末脚で猛追し3着、馬群を割って伸びてきたのは桜花賞ひいてはフェアリーSと同じで、惜敗を続けた冬は決して無駄ではなかったし、明らかに適性外の桜花賞を差し切った末脚は『秀才』の範疇に収まる器ではなかったと訂正したい

最終的に単勝オッズ3.0倍、二冠牝馬としてはスティルインラブ(2人気3.2倍)に次ぐ低支持率となりましたが、次走以降は大本命を背負い、それに応える馬になっていくでしょう

予想のゴール直前では若干ブレてしまったものの、結論としては納まるところに納まったというべきか、血統で飯を食っている者として合格点を自ら付けられる予想ができた上に、Hyperionなレースを存分に楽しませてもらった、大満足の牝馬三冠競走でした

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