※各種データは2025.12.31現在に更新。
※特に断りのない限り、データ・画像はTARGET frontier JV・JBIS Searchより引用。
基本情報
繫養:社台スタリオンステーション(2014-)
生年:2008年 生産:ケイアイファーム
競走成績
JPN:17戦11勝 HKG:2戦2勝
2012年度 JRA賞最優秀短距離馬
2013年度 JRA賞年度代表馬/最優秀短距離馬
2012 スプリンターズS-G1(中山芝1200m)1着
2012 香港スプリント-G1(HKG/シャティン芝1200m)1着
2013 高松宮記念-G1(中京芝1200m)1着
2013 安田記念-G1(東京芝1600m)1着
2013 スプリンターズS-G1(中山芝1200m)1着
2013 香港スプリント-G1(HKG/シャティン芝1200m)1着
2011 京阪杯-G3(京都芝1200m)1着
2012 シルクロードS-G3(京都芝1200m)1着
2013 阪急杯-G3(阪神芝1400m)1着
2012 高松宮記念-G1(中京芝1200m)3着
2012 セントウルS-G2(阪神芝1200m)2着
2013 セントウルS-G2(阪神芝1200m)2着
2012 函館スプリント-G3(函館芝1200m)2着
JRA産駒成績
2017年度 JRAファーストシーズンリーディングサイアー
世代別

年次別

所感
牝祖Somethingroyalは2頭の大種牡馬Sir Gaylord・Secretariatを輩出した名牝。二代母サラトガデューはガゼルH-G1/USAやベルデイムS-G1/USAを制したエクリプス賞最優秀3歳牝馬。母レディブラッサムは芝ダートで中央5勝を挙げた上級スプリンター。繁殖としてもまずまず優秀で、中央出走産駒9頭中5頭勝ち上がり、本馬を含む3頭が2勝以上を挙げている。本馬は父の3世代目産駒、母12歳時の6番仔にあたる。
母レディブラッサムはSecretariat=Syrian Sea3×4の同血クロスによって、最上級の「Nasrullah×Princequillo」血脈が凝縮されている。本馬はそこにキングカメハメハを重ね、Nijinsky≒Storm Bird、Tom Fool≒Bolero Roseによって、母父Storm Catの主要血脈を増幅。また、隠し味的にGraustark=His Majesty6×4で底力を補強した。北米チャンピオンサイアーStorm Catのスピードの絶対値の高さを忠実に遺伝しており、1200mに留まらずマイル戦でもその快速を発揮。2度のG1レコード更新、香港スプリント連覇、1200mを主戦場とした短距離馬として唯一の年度代表馬選出と、実績からすれば間違いなく日本史上最強のスプリンターである。
自身の現役実績から、産駒も短距離路線を狙った配合・起用が多く、産駒勝鞍の70%はマイル以下に収まる。ただしオールマイティなスピードは距離を問わず受け継がれており、配合次第ではクラシックディスタンスまで柔軟にこなすことが可能。父キングカメハメハや母父Storm Catと同じく、幅広い適性に打ち分けられる万能型の種牡馬と表現するのが適切と考える。(競走体系上仕方ない面もあるが)重賞初制覇が3歳11月であったように、2・3歳時点での完成度は然程高くない。産駒に関しても、古馬になって本格化を迎えるタイプが多い印象。
後継種牡馬の産駒が既に結果を出し始め、自身は種付料・種付頭数共に減少傾向と、種牡馬としてのキャリアは晩年に入りつつある。それでもサンデーサイレンスを持たない使い勝手の良さから根強い支持を受けており、繁殖質についても極端な低下は見られない。JRAサイアーランキングでは、20年から25年まで6年連続2位。もう一押しに欠けるのは事実だが、安定感は魅力だ。
産駒G1級優勝馬13頭中8頭は、Nureyev≒Sadler’s Wells=Fairy Kingを持つ。「Nasrullah×Princequillo」血脈的しなやかさとスピードは弄らずとも伝えてくれるので、体質を引き締め底力を加えるのが大物への条件と言える。この内、牝馬2頭(アーモンドアイ・ブレイディヴェーグ)はNureyevの直接クロスで、Sadler’s Wells=Fairy Kingは4頭とも牡馬(サートゥルナーリア・パンサラッサ・ステルヴィオ・ダノンスコーピオン)と、性別で弄り方に偏りが見られる点も面白い。
また、春クラシック終了までにG1を制した3頭(アーモンドアイ・サートゥルナーリア・ダノンスコーピオン)は、いずれも母がG1相当の中距離大レースを制しており、「父スプリンター×母中距離馬」のアウトラインとなっている。POGでの狙いはこの2点に絞ってよいのでは。






Special弄りの有無に関わらず、「父短距離×母父中長距離」の型を取るのが配合論の基本で、ベラジオオペラ(母父ハービンジャー)・コスタノヴァ・Tagaloa(母父ハーツクライ)はこのパターンに該当。特にハーツクライ肌との配合は、勝馬率こそ平均を下回るものの、G1馬2頭の他にもロードデルレイ・ケイデンスコール・トロワゼトワル・ヴァルディゼールの重賞馬4頭を輩出するニックス。トニービンやMy Bupersを用いてキングカメハメハの構成要素を増幅させる形で、これは後継種牡馬サートゥルナーリアにもそのまま適用されており、今後更なる発展に期待したい。



父キングカメハメハがNorthern Dancerの影響が強い種馬であり、自身もStorm Catでこのクロスを継続している。ここにNDクロスを持つ繁殖を当てる配合は褒めにくく、非NDクロスの繁殖との配合で「3/4ND・1/4異系」の形を作りたい。母父サンデーサイレンスのアーモンドアイや、若干変則的だが二代母がNDを持たないダノンスマッシュ・ステルヴィオはこのパターンに該当する。G1級こそ出ていないが、シンボリクリスエス肌との配合はStorm Catとの相性の良さも加わり、アベレージ・長打力ともに高いニックス。


配合論のセオリーには反するが、サクラバクシンオー肌との配合はサトノレーヴ・ファストフォースの他、マイル以下のOP馬を多数輩出するニックス。これに関しては、「どちらも字面だけ見れば本質的に短距離血統とは言えない」という苦し紛れの言い訳しか出来ない。悔しい。



キズナと同じく、Deputy Ministerやフジキセキなどを用いて、Storm Catの「War Relic≒Eight Thirty≒Good Example」血脈を力馬っぽく弄る配合も大きく外さない。このパターンの筆頭がレッドルゼルで、セオリー通りダートに振れやすく、打率は上がるが長距離砲が出にくいのもそれらしい感がある。



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